ネットワークを使って情報をやり取りする際、気を付けなければいけないのは情報セキュリティです。情報セキュリティへの配慮を怠ると、社内で使っているパソコンやサーバーにあるデータがウィルスに感染し、全く使えなくなるということや、大切な顧客情報を盗まれるといったことも起こってしまいます。こうした情報セキュリティインシデントが発生すると、日々の業務が滞りビジネスに影響を及ぼすことはもちろんのこと、情報漏洩にあった顧客からの損害賠償なども請求されるかもしれません。またインシデントを発生させたという事実が会社の信用を損ない、今後のビジネス展開がうまくいかないという危険性もあります。
そうした事態を招かないためにも情報セキュリティの技術的対策はとても必要です。技術的対策の一つにファイアウォールがあります。ファイアウォールは社内ネットワークとインターネットなど外部ネットワークとの間に壁となって立ちはだかり、不正なネットワークの侵入を防ぐ機能があります。一見全て同じに見えるネットワークの通信経路が定められています。
例えばホームページを閲覧する場合の通信経路は80番、セキュアな通信の場合443番、メール送信なら25番、といったものです。ファイアウォールを設定すれば、メールは不要なので25番は使用不可にしよう、ホームページはセキュアな通信のみ使用するので、443番だけ使えるようにし80番は使えないようにしよう、と使う人のニーズに合わせて細かく設定することができます。ファイアウォールを設定することで、社内と社外を行き来するネットワークの通信が限られ、社内ネットワーク内の情報セキュリティを高く保つことができるというメリットがあります。